平成17年7月10日、板橋区で「平成17年度仲宿地区総合防災重点地区訓練」が実施されました。板橋区で毎年行われる避難訓練では「ペットも飼い主と一緒に避難してもらい動物救護活動を行う」という特徴があります。アナイスでは3年前からこの訓練に、板橋区獣医師会、東京都愛玩動物飼養管理士会と共に参加し、動物救護活動のお手伝いをさせていただいています。
当日は体育館わきの一角にて同行避難してきた犬の一時預かり訓練をしました。参加頭数は7頭(内1頭は預かりなしで帰宅)。避難してきたらまず受付にてペットの情報(名前や生年月日、特徴など)を用意された用紙に記入します。受付をしていて毎年思うことは鑑札やマイクロチップを装着している犬がほとんどいないということです。災害時のことだけを考えてというわけではなく、日頃の生活の中で、万一迷子になった時などを考えると鑑札やマイクロチップ、迷子札のような個体識別ができるものを必ずつけておいたほうがいいでしょう。そんな中、今年は名前などを刺繍した首輪をしている犬がいました。これなら落とすこともなく便利でいいかもしれませんね。
ケージの中で預かる練習をするのですが、初めてケージに入るという犬がいたにもかかわらず、どの犬もとてもいい子で待っていることができました。ものすごく臆病な子、飼い主以外の人が苦手な子もいませんでした。これはとても重要なことです!災害が起こった時のストレスだけでなく、他人が苦手な子、分離不安の強い子などは一時的にでもどこかに預けなくてはならない場合、多大なストレスがかかります。それにより健康状態に悪影響を及ぼしかねません。皆さんのお宅のペットはどうでしょうか?もしも「うちの子はダメかも・・・」と思われる場合は、少しずつお留守番の時間を延ばしてみる練習や、いろいろな人や音に接する機会を増やしてみるといいかもしれませんね。
今回の訓練では預かり訓練の他に獣医師会のテントブースにてペット防災の啓蒙活動も行いました。こちらのブースでは同行避難のためのパンフレットの配布や過去の災害のパネル展示、マイクロチップの啓蒙活動などを行いました。同行避難やマイクロチップに関しては認知度が年々高まっているように感じます。特にマイクロチップに関しては区民の方の関心度も高かったように思います。アナイスでも今後、マイクロチップの普及につとめていきたいと思っています。
今回のような訓練が、今後他の区や県でもどんどん実施されていくことを期待しています。
レポート:K.I
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