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成増地区総合防災重点地区訓練からの報告 

平成16年度 成増地区総合防災重点地区訓練からの報告

 平成16年7月31日(土)、板橋区成増にある板橋区立赤塚第二中学校・成増ケ丘小学校の校庭で、動物の同行避難を含む総合防災訓練が行われました。
 今回の避難訓練は参加者合計がおよそ1500人。動物同行避難訓練では犬5頭が参加し、飼い主が避難訓練に参加している間の2時間余りを動物救護所で過ごしました。
動物同行避難訓練は板橋区獣医師会が主催、愛玩動物飼養管理士やアナイスがサポートに入りました。毎年夏に行われるこの訓練では、暑さ対策が大きな課題になり、今年も例年と同様、扇風機やペットボトルに入れた水を凍らせた「氷柱」などを使って、犬達のストレスが少なくて済むように配慮されました。
 アナイスでは動物同行避難時の注意に関するチラシを作成し、会場で配布。逸走対策として、預かった犬には簡易ネームタグを装着。こまめに様子を観察し、健康管理をおこないました。

*画像をクリックすると大きい画像が見られます。*
↓動物救護所の受付の様子↓預かった動物の様子を見る獣医師
動物救護所の受付の様子 預かった動物の様子を見る獣医師
↓動物救護所の様子↓手作りの迷子札
動物救護所の様子 手作りの迷子札
↓獣医師会の展示↓当日配布されたチラシ
獣医師会の展示 当日配布されたチラシ

同時に会場で参加者に対しアンケートをとり、災害時にペットの安全のためのキーポイントとなる個体識別と、同行避難についての意識調査を行いました。
この調査では「同行避難をしますか?」の質問に半数の飼い主が「する」と答えています。「ペットは家族なのだから」という理由からです。しかしその反面「同行避難しない」人が24%もいて、その理由は「周りの人に迷惑をかけるから」でした。これは「わからない」という飼い主12%を含めると、合計36%にも登り、多くの方々が同行避難に対する不安を持っているということが解ります。
また多くの住民が同行避難を認める中で、「同行避難をしないで欲しい」という方が14%いました。抜け毛や臭い、鳴き声などへの不安と、「動物が嫌いだから」という理由です。動物が苦手な方にとっては、いくら清潔にしていても、しつけをきちんとしていても、苦手という意識は変わりません。災害という緊急時に、あらゆる人が集まる避難所に動物を受入れてもらうには、動物が苦手な方への配慮をした明確なルールを提示し、協力をお願いしなければならないことを実感しました。
↓同行避難についてどう感じますか?↓災害発生時に動物を避難所に同行しますか?
グラフ、同行避難についてどう感じますか? グラフ、災害発生時に動物を避難所に同行しますか?

また災害時に動物達が迷子にならないようにする為には「個体識別」は必須です。迷子札、鑑札、マイクロチップ、連絡先の刺繍入り首輪。その手段は色々ありますが、実際には個体識別をしてる動物はグラフのように28頭中2頭〜6頭にすぎませんでした。この数字には、マイクロチップと迷子札、鑑札の複数を装着しているケースが含まれており、個体識別の重要性を認識している飼い主の意識の高さを表しています。
↓個体識別の為の鑑札を装着していますか?↓個体識別の為の迷子札を装着していますか?
グラフ、個体識別の為の鑑札を装着していますか? グラフ、個体識別の為の迷子札を装着していますか?
↓個体識別の為のマイクロチップを装着していますか?
グラフ、個体識別の為のマイクロチップを装着していますか?

災害はいつ、どんな状況で発生するか予測がつかないことが多く、その為に普段からの準備が必要になります。災害時のパニック状態の中、ペットとはぐれてしまった時も再会できるよう、まずは迷子札や鑑札、マイクロチップなどの装着をしてあげてください。そしていざと言う時に備え、家族、近隣での災害対策を話し合い、町内会や集合住宅単位の動物同行避難訓練を行ったり、緊急時の持ち出し品を用意し、動物を連れた人の集合場所、お互いの連絡方法などを決めておきましょう。

(レポート:J.I)



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