3R(さんあーる)といえば・・
限りある地球の資源を有効に繰り返し使う社会(=循環型社会)を目指す3Rとして
- Reduce(減らす)
- Reuse(繰り返し使う)
- Recycle(再資源化)
が知られています。
また、実験動物の福祉に関する3Rは
- Replacement(代替):試験管内での実験等、代替法を用いる
- Reduction(削減):使用する動物数の削減
- Refinement(改善):手法の改善による苦痛軽減
が動物実験における国際原則です。
そしてアナイスが提唱する3Rは「動物防災の3R」
- Ready(準備)
- Refuge(避難)
- Responsibility(責任)
をキーワードにした3Rです。
■最初に「Ready(準備)」
まずは人の防災から。
飼い主であるあなたと家族が無事でいなければ、ペットを守ることはできません。
そしてペットの防災のための準備は
- オリジナル防災対策
- ハードとソフトの準備
- 優先順位
をポイントに、平常時からの備えが大切です!
- 飼っている動物の数や種類、家族構成や住居の形態、ライフスタイルや立地条件、災害が発生した時間帯によって、考えておくこと、あなたが取るべき行動は変わります。
あなたオリジナルの防災マニュアルを考えてください。
まずは家族や助け合える仲間と防災対策会議を開きましょう。
自分と家族と動物の問題点を洗い出せば、必要なことや物が見えてきます。
- 水や食料、飼育用品等の備蓄品や物(ハード)の備えだけでなく、家族の集合場所や連絡方法、出かけている時にはどうするの?といったこと(ソフト)の備えも考え、話し合っておきましょう。
災害対策は日常の延長線上にあります。
ペットを飼い始めたその時から、しつけや社会化、ハウストレーニング。
健康管理や迷子対策等を行うこともソフトの備えとして、飼い主にしかできない防災対策になります。
- 持ち出し品には優先順位をつけ、薬や療法食、特殊なフード等、それがないと命や健康に関わる物は人用の持ち出し品と一緒にしておいてはいかがでしょう?
保管場所にも一工夫。
後から取り出せる場所に保管したり、ペット可マンションでは飼い主の会で共同の備蓄庫を用意してはいかがでしょう。
■そして「Refuge(避難)」
速やかな避難(動物同行避難)と、避難生活での人と動物の共生のための心得や情報を知っておくことが大切です。
例えばいざという時に同行避難するためには、いつもペットと過ごすリビングに、予備のリードやキャリーバッグを用意しておいたり、猫であれば室内飼育しておくことが必要になります。
避難所では、動物が苦手な人、アレルギー等で動物と一緒にいられない人たちに配慮し、居場所や動線を分離することで避難所での棲み分けを行いましょう。
そして被災し、家族を失い、財産を失い、ペットを失い、心に大きな傷を負った人たちがいらっしゃることを理解してお互いに思いやりの気持ちを大切に。
普段以上にマナーを守り、みんなで助け合って災害を乗り越えましょう。
■最後に「Responsibility(責任)」
動物に対する飼い主責任だけでなく、社会に対する飼い主責任を果たすために、人と動物の防災を考えておきましょう!
飼い主とはぐれた犬たちが群れになって放浪したり、自宅から逃げ出した避妊去勢をしていない猫たちが、繁殖してしまったり。
飼い主が管理できない状況にいる動物たちが、地域や社会に迷惑をかけることも考えられます。
家族の一員である動物を守るために、社会に対する責任を果たすために、備えましょう!
2014年、活動開始から12年目を迎えたアナイスでは、「動物防災の3R」をキーワードにこれからも人と動物の防災を考える活動を進めてまいります。
アナイス代表 平井 潤子
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